母の日でもらったカーネーションの鉢植えがしおれる・枯れる。そんな経験をしている人は実は多いんです。
カーネーションは育てるのがちょっと難しいお花。
そんなカーネーションが枯れきたら、何か救済方法はあるんでしょうか?
枯れてきたら復活させることはできる?
花が枯れてしまう原因と、元気がないときのお手入れ方法をご紹介します!
カーネーションが枯れてきたときの原因は?
カーネーションが枯れてしまう原因は様々ですが、その中で主なものを3つ挙げてみます。
失敗ポイント1.水のやりすぎ
やりがちな失敗NO.1といっても過言ではないのが「水のやり過ぎ」です。
カーネーションの原産地は西アジアなんですが、この地域にあるのはアフガニスタンやサウジアラビアやトルコといった国々です。これらの国がどんな気候かというと、降水量がとっても少なくて乾燥しています。
アラビア砂漠といった広大な砂漠があるのもこの地域。
もともと乾燥した地域原産の植物なので、他の植物と同じようにせっせと水をあげ過ぎると根腐れの原因になり、枯れてしまうんです。
失敗ポイント2.風通しの悪いところに置いている
カーネーションは実は湿気に弱い植物です。
まぁ、そうですよね。カーネーションが生まれた西アジアのような乾燥した地域は「風が強い・雨が少ないので湿気が少ない」というのが特徴ですから、湿気に弱いというのも頷けます。
窓を閉め切った室内といった風通しの悪い場所では、蒸れて根っこが傷んで枯れる原因となってしまいます。
また買った鉢植えにはぎっしりと植えられていることが多いので、風通しが悪いとカビがはえやすくなっています。カビもまた、枯れる原因となります。
失敗ポイント3.水やりの方法がマズイ
水やりのときに上からザーッと水をかけていませんか?
カーネーションはつぼみの部分に水がかかると傷んでしまうんです。最悪の場合だと、つぼみが枯れた部分に病気が発生して、株全体に広がってしまうことがあります。
以上、カーネーションが枯れてしまう主な原因を挙げてみました。
またお世話以前の問題で、特に母の日用のカーネーションの鉢植えに多いんですが、元々無理に咲かされているので株自体が弱いという場合があります。カーネーションは本来初夏に咲く花なので、母の日に咲くのは時期的に早く、薬などを使って時期を調整して咲かされている状態になっています。
時期外れに咲かされているので、株自体にそもそもストレスがかかっていて、母の日をピークに徐々に弱って枯れてしまうものが当然あります。
株自体が弱って枯れて行っている場合はどうしようもないので、1シーズンだけを楽しむものと割り切ることも時には大切です。
カーネーションが枯れてきたときのお手入れ方法は?
ここからは症状を挙げながら対処法をみていきます。
根腐れになったらこんな症状
カーネーションを枯らしてしまう原因で一番多いのが、水のやりすぎによる根腐れです。他にも肥料のやりすぎで根腐れを起こしてしまうこともあります。
根腐れになるとこういった症状が出てきます。
- 土の表面にコケやカビがはえている。
- 腐ったような臭いがする。
- 葉っぱが枯れる。
- 花の色があせ元気がない。または咲かない。
- 新芽がしおれている。
- 根が全体的に黒く、白い部分が少ない。
根腐れになると、葉っぱ・花・蕾・新芽といった株全体がしおれて元気がなくなるのが特徴です。
はっきりと分かるのは根っこの状態を直接見てみたとき。
鉢から出してみると、本来の健康な根っこは白いんですが、根腐れになると黒ずんだ根っこが多く、白い健康な部分が極端に少なくなっています。また根の部分を触るとボロボロと土ごと取れてしまいます。
根腐れのときの対処法
カーネーションが根腐れを起こしていたら、次の2つの対処法を行ってください。
1.切り戻し
根腐れをしていたら、まず枝の切り戻しを行います。
切り戻しとは、枯れてしまったりしおれて元気のない枝を、元気のある部分まで戻って切り離す作業のことです。
枯れている部分が広範囲に及んでいる場合は、一番太い枝だけしか残らない状態になることもありますが、思い切って悪い部分は全部取り除いていきます。
2.植え替え
切り戻しが終わったら、次は腐った根っこの部分を取り除いていきます。
まずカーネーションを鉢から出し、根っこの部分の土をほぐしていきます。根っこが傷んでいる部分は、手で軽くほぐしただけで土ごとボロボロと落ちていきます。
元気のある根っこの部分は土がボロボロと落ちることはありません。土が落ちなくなるまで根っこをほぐしていきます。
次に、元の土にも枯れる原因があることがあるので、それは使わず、新しい園芸用の土と鉢を用意してそこに植えていきます。
鉢の大きさは残った根っこよりひとまわり大きなものが適しています。
植え替えが終わったらたっぷり水やりをして、一週間ほどは日陰に置いて様子を見ます。また根腐れを起こしているときに肥料をあげると余計弱って枯れてしまうので、肥料は与えません。
日陰に置いて元気を取り戻していくようだったら、徐々に日向に出してあげてください。
以上、根腐れを起こしたときの対処法をご紹介しましたが、根腐れの場合は復活させるのは結構難しいです。
もしダメになってしまったら諦めて、次の機会があればまずは根腐れを起こさないように、水のやりすぎには注意しながらお世話してみてくださいね。
根詰まりになったらこんな症状
根詰まりとは根が鉢の中でぎゅうぎゅうになり、窮屈になっている状態です。
根詰まりになったらこんな症状が出てきます。
- 葉っぱの先端が枯れてくる。
- 水を吸わなくなってくる。
- 新芽が小さい。
- 株元にある下葉が黄色くなってくる。
- 花が咲きにくくなってくる。
根詰まりかと思ったら、鉢の底から根っこを確認してみてください。鉢の穴から根っこが出てたら根詰まりの可能性が高いです。
根詰まりしているときの対処法
根詰まりをしているときは、根を整理してから植え替えをします。
まずカーネーションを鉢から出し、根っこを優しくほぐして土を落とします。
次に、根っこの先端を全体の1/3くらいカットします。(2/3は残す)
元の鉢よりひとまわり大きな鉢を用意し、新しい土を入れてカーネーションを植え替えます。
最後に隙間に土を入れていき、底から水が流れるまでしっかり水やりをして終了です。
日照不足だとこんな症状
カーネーションが日照不足だと次の症状が出てきます。
- 葉っぱの色が薄くなり、花が少なくなる。
- ついたつぼみが枯れたり腐ったりして花が咲かない。
- つぼみが白っぽくなってきた。
- 株元にある下葉が黄色くなってくる。
日照不足だと、多くの場合は蕾が開かずにしぼんでしまいます。
最初は元気でたくさん花が咲いていたのに、だんだんと花が咲かなくなってきたときは日照不足が疑われます。
日照不足のときの対処法
日照不足のときは肥料などを与えても元気にならないことがほとんどです。
対処法としては風通しを良くして、日当たりが良い場所へ置いてあげてください。屋内に置いている場合は屋外に出します。
カーネーションの鉢植えが枯れてきたときのお手入れ方法 まとめ
- 根腐れ→切り戻しと植え替え
- 根詰まり→植え替え
- 日照不足→日当たりの良い場所へ移す
またカーネーションは病気になりやすく虫がつきやすい植物なので、葉っぱがまだら模様になっていたり虫がついている場合も枯れてきます。
色々な症状を元に、枯れる原因となっているものを排除していってくださいね。