大人だけでなく、最近では子供にも増えてえきているアレルギー。
ハウスダストによる症状として、鼻水・鼻づまり・目の痒み・発疹が出る・喘息など。
今回はハウスダストの原因と対策法を見ていきます。
ハウスダストの原因と対策を考えよう
ハウスダストの正体とは一体何でしょうか?
ハウスダストとは、室内にたまるホコリの総称で、フケやカビ、花粉などもありますが、主にはダニのフンやダニの死骸が乾燥して粉々になったものを言います。
これらは非常に軽いので、空気中に舞い上がります。ダニのフンや死骸を吸ってしまうと、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻炎症状を引き起こすほか、喘息やアトピー性皮膚炎の原因にもなってしまいます。
快適な生活環境は私たち人間にとっても棲みやすい場所ですが、ダニにとっても棲みやすい場所。家の中に最も多くいるチリダニは0.3~0.5mmと小さく、肉眼ではほぼ見えません。
その繁殖力はというと、わずか30匹のダニが1ヶ月で成虫となり、2~3ヶ月の寿命の間に50~100個以上の卵を産みます。そして約10週間ほどで、なんと1万匹近くにも繁殖するといわれています。
更にはその1匹が2~3ヵ月の一生の間にするフンは約500個にもなります。それが人が動く度に舞い上がり、ずっと家中を浮遊しているのです。
想像しただけで気持ち悪いですね…。
ということは、ハウスダストの対策をするには、まずダニ対策をすれば良いということが見えてきました。
それではどういったことに気を付ければ良いかを見ていきましょう。
ダニを除去する寝具の掃除の仕方
ダニが一番繁殖しやすいのはどこでしょうか?
それは布団周辺。実際、病院で「どういう状況で一番症状がひどいか?」を尋ねられると、「寝るとき」と答える人が多いそう。ダニが繁殖して死ぬ夏場から秋口にかけては特に布団周りは要注意です。
しかし布団や毛布に潜んでいるダニ。なんと日干ししても洗濯をしても、簡単には死なないことが分かっています。更に掃除機で吸っても、生きているダニを吸い取ることは難しいそう。
ではどうしたら良いのかと言うと、家庭用の衣類乾燥機やコインランドリーの乾燥機を使用するんです。
これらのほとんどは55度以上になりますが、ダニは50℃の熱で20~30分、60℃の熱で一瞬で死滅します。さらにコインランドリーには、敷布団や掛け布団まで乾燥できるものがあります。
このときにお子さんがぬいぐるみで遊ぶことが多いなら、そのぬいぐるみも一緒に乾燥機に入れてしまいましょう。実はぬいぐるみも吸水性が高いので、ダニが大好きな場所なんです。
私の場合、娘が幼稚園のときにぬいぐるみがたくさん置いてある部屋があったんですが、その部屋にずっといると必ずくしゃみが出ていました。
絶対あれが原因だと思っていましたが、毎日遊ぶものなら尚更、飾っているだけのものでも洗ってしまったほうが良いかもしれません。
また、意外なものを活用することでダニを消滅させることができます。
期間限定にはなってしまいますが、夏の晴れた日、炎天下に置いた車内に寝具を入れると、すみずみまで温度が50℃以上になります。
フロントガラスの下、太陽の光が十分あたるところに寝具を置いて、裏表2時間程度、日に当てることがポイントです。
以上のように、熱を加えることで死滅させた後、掃除機がけをすることで効率的にダニを取り除くことができます。
大人用の寝具(シングルサイズ)であれば、表裏それぞれ1㎡あたり片面40秒、子供用の布団であれば片面あたり20秒が目安です。
加熱は3か月に1度、掃除機がけは1週間に1度くらいが理想です。
普段の掃除の仕方
家の中のホコリのうち、床面に全体の52%、家具や棚の上などに残りの48%が存在するというデータがあります。
これらのホコリは人の動きがなくなってから、8~9時間かけてやっと落ちてきます。
掃除をするタイミングとしては、人の動きが少ない朝イチや帰宅後などがおすすめです。
また、掃除機をいきなりかけてしまうと、排気や人の動きで積もったホコリが舞い上がってしまいます。掃除機をかける前にモップでホコリをさっと取り除いたり、時間に余裕があれば濡れ雑巾で拭くなど、ホコリを舞い上げない工夫が必要です。
家具の中でもテレビ台は子供の手の届きやすい高さにあります。
ここにほこりが溜まったままにしておくと、一気にハウスダストを吸い込んでしまうことになるので、お子さんがいらっしゃるご家庭ではテレビ周りも忘れずに綺麗にしておきたいですね。
まとめ
- ハウスダストの正体は主にダニの死骸やフンが乾燥して粉々になったもの。
- ダニは50度以上で死滅する。
- 真夏の車内に布団を入れておくという代替法もある。
- 布団は乾燥機にかけた後、掃除機をかける。
- 掃除は人の動きが少ない早朝や帰宅後がおすすめ。
- 掃除機をかける前にモップや濡れ雑巾でホコリを取り除く。
また、寝るときには空気清浄機を顔の近くで稼働させたり(耳鼻科の先生に言われました)、色々とアレルギーを抑える工夫が必要です。
アレルギーとうまく付き合っていきましょう。