暑いときにやりたくない家事。私は火を使う料理とアイロンがけです。
家で浴衣を洗った後、できればアイロンがけはしたくないですよね。そのために、前回の「浴衣の洗濯を自宅で行うとき」でご紹介したように、脱水時間を短くすることがポイントでした。
今回は浴衣の干し方とたたみ方・保管の仕方、また家に着物ハンガーが無い場合の即席ハンガーの作り方もご紹介します。
浴衣を洗濯したら 干し方
脱水は軽めにかけたので、水がぽたぽた垂れてくる状態になっていると思います。絞りたくなるのは我慢して、この状態で干していきます。
着物ハンガーか、または物干しざおに袖を通して干します。
たたんである状態でネットから取り出し、きれいに整えてからパンパンと軽く全体をたたきます。ジーンズを干すときみたいな感じです。
その後、直射日光は避けて日陰で干します。
干すときは手で挟んでパンパンやって、しわをしっかり伸ばしていきます。特に襟や縫い目のところはピンとなるようにしてくださいね。ここでしわ伸ばしをしっかりやっておけば、アイロンがけとはおさらばです。
物干しざおに着物を干すと他に何も干せないときや着物ハンガーが欲しいなというときは、即席ハンガーを作ってしまいましょう。家に帰って浴衣を脱いだ後、洗うまでに少し吊るしておくという場合にも使えます。
即席着物ハンガーの作り方
●つっぱり棒
●ハンガー
●紐
着物ハンガーはだいたい125㎝くらいなので、伸ばしていない状態で70㎝程度のつっぱり棒であれば、伸ばせばそれくらいになります。
一番よく使う長さのつっぱり棒だと思うので、家のどこかにあれば使ってくださいね。
作り方はつっぱり棒を最高に伸ばした状態で、つっぱり棒とハンガーの中心を合わせます。だいたいで良いです。
そして紐でハンガーとつっぱり棒を3カ所程度固定するだけ。簡単でしょ?
ただこれ、このままだとバランスが悪いので、軽い方にタオルか何か引っ掛けてバランスを取る必要がありますけどね。お互いに色移りする危険がある場合は、キッチンペーパーとか色移りの危険の無い消耗品が良いかもしれません。
竿やハンガーだと浴衣を吊るして干せないとき
高さが足りずに浴衣が吊るして干せないときは、浴衣の前側が上にくるように腰のあたりで二つ折りにして物干しざおに引っ掛けて干します。
そのまま干すと袖がだらんとなるので、両方の袖の裾の部分を洗濯バサミで留めます。このとき袖がピンとなるように干したいので、袖の長さと同じ長さのところで身頃(身体の部分)を引っ掛けるようにするとうまくいきます。
しわにならないように襟や縫い目の部分に注意しながらしわ伸ばしをしていきます。
そしてハンガーを3本用意して下さい。そのうち2本を引っ掛ける部分を上にして、両方の袖の部分に入れます。着たときに肩から袖口にかける部分がピンとなるように型をつけます。残った1本は逆さまにして、襟の部分に吊るして干すときと同じようにして入れます。
二つ折りで干すときは浴衣の重さで型をつけることができないので、ハンガーの重さを利用します。
浴衣を洗濯したら たたみ方と保管
浴衣が乾いたらきれいにたたんで保管します。保管する期間が長いので、たたみじわがつかないように気を付けてくださいね。
【着物のたたみ方】
普通の着物でしたら「たとう紙」と呼ばれる虫や湿気を防いでくれる特別な紙に包んで保管しますが、浴衣は大抵の場合が綿素材なので、そこまで敏感になる必要もありません。
ただビニール袋などに入れてしまうと湿気でカビるので、そういうことはせずに、桐箪笥が無い場合は普通に衣装ケースなどに入れて平らに保管すれば大丈夫です。
糊付けをした場合は防虫剤を入れておきましょう。たまに出して虫干しすることもお忘れなく。
浴衣を洗濯したら干し方・たたみ方・保管は? おわりに
脱水時間を短くして、脱水したんだかしてないんだか分からない状態でしわをきちんと伸ばして干すと、アイロンがけを免れることができます。
それでもしわが入ってしまった場合は、霧吹きで湿らせながらアイロンがけをするときれいになります。
ベランダなど干す場所に思い切り日が当たる場合は、紫外線で浴衣が色褪せたり傷んだりするので、水が垂れなくなるまではお風呂場で干すなどして工夫が必要かもしれません。
きれいに保管して、来年もきれいな浴衣に袖を通しましょう!