ハロウィンは日本の秋のイベントとしてすっかり定着しましたね。
今までの秋といえば、ドングリを山のように拾ってきておもちゃ箱に突っ込む子供に「ドングリの中に虫がいるから頼むから捨てて!」と懇願するのが毎年の行事だったんですが、我が家では子供達が仮装して近所のショッピングモールのイベントに参加するというのが恒例になりました。タダでお菓子もらえるのでw
私は「おかあさーん、ハロウィンって何?」と子供に聞かれとき、昔聞きかじった記憶で「さぁ…日本のお盆みたいな感じじゃない?」と答えていたんですが、ハロウィンってそもそも何の日だっけ?なんで仮装するの?なんでかぼちゃを飾るの?
何だったかいまいち覚えていない…。
そこで子供に「ハロウィンて何?」と聞かれたときの答え方をご紹介します!
ハロウィンとは何か子供に説明!ハロウィンってそもそも何の日?
ハロウィンは私の頭の中では「仮装してお菓子もらってイェーイ!」という日になっていますが、だいたいみんな同じ感じでしょうか笑
本来はどんな日?
ハロウィンはもともとは古代ケルト人が起源となるお祭りと言われています。
(はい!ここで「古代ケルト人って誰?」ときっと思ったと思いますが、昔むかしのヨーロッパに点在していた人達です。
ケルト人の容姿の特徴をよく表しているのは、映画で言うと「ロード・オブ・ザ・リング」に出てくるドワーフの”ギムリ”。実際のケルト人はギムリよりもっと背が高かったようですが、赤毛で首も腕も太くてがっしりした体格でした。)
そんな古代ケルト人の1年の終わりは10月31日でした。この1年の終わりの日には、秋の収穫を祝う収穫祭が行われてました。
と同時に、この日の夜には霊界の門が開いて先祖の霊が家族を訪ねてくるとされており、その先祖の霊に混じって魔女や精霊といった悪い霊・魔物もやってきて、あの世に連れ去られてしまうと信じられていました。
ハロウィンはもともとは
①1年の終わりに収穫をお祝する日
②先祖の霊と一緒に悪い霊・魔物がやってきて、あの世へ連れ去られると信じられていた日
この2つの意味があるんですね。
ハロウィンとは何か子供に説明!なぜ仮装するの?
100均に行ったとき、肉切り包丁が頭に刺さったかのように見えるカチューシャがどストライクだった私は子供にすすめたんですが、残念ながら却下されました。ちぇっ。
街中でもハロウィン当日はイベントがあちこちで開催されていて、仮装を楽しむ多くの人を見かけたりニュースでもイベントの様子が報道されたりしますが、ハロウィンではなぜ仮装をするのが恒例なんでしょうか?
仮装をする理由は、先ほど説明した「②先祖の霊と一緒に悪い霊・魔物がやってきて、あの世へ連れ去られると信じられていた日」というのに関係があります。
先祖の霊が家にやってくるわけですが、家の住人にはやってきたのが先祖の霊なのか悪い霊・魔物なのかが分かりません。うっかり「はーい」と出たら悪い霊だったなんてことは避けたい!
というわけで、古代ケルト人は仮面をかぶることで「自分も悪い霊の仲間だよ」と思わせようとしていました。それが仮装の始まりで、自分も悪霊や魔物に変装することが「魔除け」の意味を持っていました。
だからハロウィンの仮装の定番は、魔女やドラキュラといった怖いものがベースになっているというわけ。
ハロウィンとは何か子供に説明!かぼちゃの由来は?
海外ではかぼちゃをくりぬいてランタンを作って玄関に飾ったりしてますよね。雑貨でもかぼちゃのものを多く見かけます。
しかしハロウィンはなぜかぼちゃを飾るんでしょうか?
実はケルト人が使っていたのはかぼちゃではなく、秋に収穫された野菜を使うため「かぶ」だったんですが、アメリカに伝わったときに生産量の多かったかぼちゃに変わったそうです。
今でもヨーロッパの一部ではかぶが使われていますが、今ではかぼちゃがメインとして定着しています。
と、その話は良いんですが、かぼちゃを飾る謎はアイルランドに伝わる昔話「ジャック・オー・ランタン」が元になっているそう。
ハロウィンの日、彼がいつものように酒場でお酒を飲んで酔っぱらっていると、そこへ悪魔がやってきました。彼はお酒を飲み過ぎてお金が足りず、酒代を何とかしてほしいと悪魔にお願いしました。
酒代を肩代わりしてもらう代わりに、自分の魂をあげると約束して…。
悪魔はコインに変身し、ジャックに支払うように促しました。ところがジャックは銀の十字架でコインを押さえつけ、悪魔が元に戻れないように財布に押し込みました。
元の姿に戻れずに困った悪魔は「これから10年間はおまえの魂を取りに来ない」と約束しました。
それから約束の10年間が過ぎ、再び悪魔がジャックの元へやってきました。魂を取りに来たのです。
ジャックは魂をあげるふりをして、悪魔に「この木の上に登ってりんごをとってきておくれよ」とお願いしました。
悪魔はジャックの人生最後のお願いだからと思い、りんごをとってあげることにしました。
悪魔がジャックにりんごをとってあげると、彼は持っていたナイフで木に十字架を刻み込みました。悪魔は木から下りられなくなってしまい、仕方がないので「二度とおまえの魂をとらない」と約束しました。
それから何年かしてジャックは死にました。
彼は天国に行きたかったのですが、今まで嘘をついたり悪いことをたくさんしてきたので、天国の門を開けてはもらえませんでした。
仕方がないので地獄へ行くと、あの悪魔がいました。
悪魔は「約束したからお前の魂をとることはできない」と言いました。これでは地獄にも行けません。
困ったジャックは「俺はどこに行けば良いんだい?」と悪魔に聞きました。
悪魔は「元来た道を戻るんだな」と答えました。
その日の夜は風が強く、辺りは真っ暗で何も見えません。
ジャックは悪魔に「火をくれないか?」とお願いしました。すると悪魔は地獄の炎の残り火をくれました。
ジャックは落ちていたかぶをくりぬき、風が吹いても消えないように、悪魔からもらった炎をその中にいれました。
天国にも地獄にも行けなかったジャックは、ともしび(ランタン)を手に、今もあの世とこの世をさまよい続けています。
悪魔がやたら律儀で優しすぎて、悪魔業に向いていないんじゃないかとさえ思うんですが、色々教訓にもなりそうなお話しですね。
このジャックがランタンとしていた「かぶ」がアメリカに伝わったときに「かぼちゃ」に変わったそうですが、ランタンが暗い道を照らす役割を持っていたことから、先祖の霊が迷わずに家に帰ってこれるようにとの道しるべと、古代ケルト人が魔除けとしてかがり火をたいていたことが合わさって、かぼちゃを飾ることになったそうです。
かぼちゃを怖い顔にするのは魔除けの意味があるので、子供への説明は「ジャックが作ったランタンを真似して先祖の霊が迷わずに家に帰ってこられるように目印にしているのと、悪い霊を追い払う役目があるのよ」といった感じでしょうか。
おわりに
もともとは収穫をお祝いする日でもあったようですが、「悪い霊や魔物に連れ去られないように仮装する」というのがメインで伝わって、今の形になっているんですね。
霊がやってくるというあたりは、やはりお盆に似通ったところがありますよね。
歴史的背景を知ると、国は違ってもやはり考えそうなことはみんな一緒なんだなということも分かって、国際理解にもつながりそう笑
今年のハロウィンは「魔除け」に力を入れるのも良いかもしれませんね。
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